今年は全然更新できなかった。いろんな事情で活動しにくい状態だったこともある。いくつかの「くびき」からは夏ごろに開放されたが、ここ数年の生活パターンが物心両面で染みついてしまい何もせぬまま年末となってしまった。ありきたりだが来年は生活パターンを少しでも以前に戻したいと考えているがどうなることやら。
さて、最近長浜浩明氏の「日本の誕生」と言う本を読んだ。年代で言えば2世紀から4世紀頃の弥生時代終末期から古墳時代の頃について書かれた本で、邪馬台国が出てきたり、卑弥呼が出てきたりと一番妄想が膨らむ時期が含まれている。長浜氏は様々な情報源を用いて得られたさまざまな結果を照合し統合的に考察することで結論を導き出すと言う手法で、邪馬台国の所在地、卑弥呼について、欠史8代を含み、天皇の異常な年齢、神武東征などについてズバリ結論を述べておられる。個人的にはその手法は納得できるもので、結論としてもいくつかの疑問は残るものの「腑に落ちる」部分は沢山あり、個人的なミッシングリンクが上手く繋がり、「流れ」を掴む事が出来た様に感じた。
来年以降はこの大きな「流れ」を個々の事象や事例で肉付けし鮮やかな歴史を脳内投影していきたいと思う。
最後に感じた疑問について書いておくと、卑弥呼が魏から貰った銅鏡100枚は?や、神武天皇の后であるヒメタタライスズヒメの「タタラ」に起因する三輪山近辺での製鉄に関する記述、炭素14による年代特定の妥当性[1]最小測定値?が大きすぎるので200~300年レベルでの年代特定は難しく、年輪年代法などと併用して考えるべきでは無いかと言う辺りでしょうか。
脚注